はじめに
今回は、「小規模多機能型居宅介護」について解説します。
「なんのこと?」って感じですけど、介護施設の種類のひとつです。

介護に馴染みのない人間には「?」だな。



介護職でも「?」な人がいっぱいいるよ笑!
なかなか聞きなれない名前ですが、他にはない魅力がいくつもありますので、
施設を探している方や、介護になんとなく興味がある方に、ぜひ覚えてもらいたいです!
小規模多機能とは?
まず、呼び方ですが。
とても長いので、一般的な呼び方「小規模多機能」で統一させてください笑
では、小規模多機能がどういった施設なのか、紹介していきます。
まず、「在宅での介護を支援する施設」ということです。
老人ホームみたいに、住む感じではない、ということですね。
具体的には、3つのサービスを組み合わせて提供します。
・通い(いわゆるデイサービス)
・お泊まり
・訪問介護
一つの事業所と契約すれば、これらを利用できる、というわけです。
費用に関しては、基本料金は定額制で、介護度に応じて変わってきます。
そのほか、宿泊費や食費などが別途必要になりまして、
こちらは事業所だったり、利用内容によって変わってきます。



「多機能」なところは、なんとなく伝わりましたでしょうか。
メリット
僕が思う小規模多機能の長所、メリットを3つ紹介します。
①さまざまなケースに柔軟に対応できる
先ほども触れた通り、「通い・泊まり・訪問」と3つのサービスを組み合わせて利用することができるので、
「日中、独りで家で過ごさせるのは心配」というような方から、
「常に見守りが必要」、「身体の障害があっておうちのお風呂に入れない」など、
介護度の軽度、重度を問わず利用していただける、ということですね。
また、施設によっては看取りに対応していることもあります。
病院ではなく、ご自宅のような環境で最期を過ごしたい、というニーズにも応えることが出来ます。
②小規模=アットホームに過ごせる
小規模多機能は、利用できる定員数が決まっています。
1事業所当たりの登録定員は29人以内、
「通い」が1日当たり18人以内、「宿泊」が1日あたり9人以内という感じです。
1フロアで何十人も!というわけではないので、その分お一人お一人にスタッフが接する機会は多いかと思います。
スタッフとも、なじみの関係を築きやすい。
ということで、アットホームな雰囲気で過ごしたい方にはメリットとなるのではと思います。
③ご家族との関係を切らない
在宅介護の大変なところに、「ご家族の生活との兼ね合い」が挙げられると思います。
朝早くお家を出なければならないとか、月に何度か出張があるとか。
そういった場合でも、朝早くお迎えして朝食を提供したり…
お泊まりや、訪問でご様子を伺ったり。
と、ご家族やご本人の生活スタイルに合わせたスケジュールを組むことができます。



以上3つのメリットを活かすことで、
「永く利用していただける」のも良いところです!
費用は?
概要でも説明した通り、小規模多機能の基本料金は定額制です。
地域や介護度によって変わるのですが、およそ1万円〜10万円の間。
それに加えて、食費、宿泊費、おむつ代、サービス費などを合わせた額が、月々の利用料金となります。
食費は、一食当たり500円前後
宿泊費は、一泊3000円前後が相場かと思います。
例えばですが…
週5日デイサービスのみの利用であれば、
基本料金プラス昼食で、10万円以内で収まることもあります。
お泊まりを頻繁に利用される場合は、
基本料金プラス3食プラス宿泊費で、20万円ほどになるケースもあります。
介護度やプランによって費用面はだいぶ差がある、ということですね汗



定額制なので、枠の中であれば沢山利用した方がおトク!
ということは言えますね!
どんな人にオススメ?
小規模多機能で勤務している僕がオススメポイントを紹介します!
①「在宅で介護をしたいご家族」「最期までお家のような環境で過ごしたい方」
冒頭から話してきた通り、施設に入所するのとは違い、小規模多機能は在宅介護のためのサービスです。
ご家族との関係を切らずに、アットホームに過ごす
というところに魅力を感じる方にオススメです。
看取りに対応している施設もありますので、
なるべくご自宅に近い環境で最期を過ごしたい、過ごさせてあげたい
という方にもオススメいたします。
②「他の施設で断られてしまった方」「施設探しでお悩みの方」
これは実際に、利用者さんのご家族からの声で多いのですが…
「こんな施設があったのか!」と驚かれることがあります。
基本は通いで過ごしつつ、臨時で泊まりを利用したり。
ご本人の状態の変化や、ご家族の生活スタイルの変化に合わせることが出来ますから。
受け入れ先でお悩みの方にも、ぴったりな施設になるかもしれません。



小規模だからこそ、フレキシブルに対応できたりします。
おわりに
小規模多機能型居宅介護とは…
・通い、泊まり、訪問という3つのサービスを組み合わせて、在宅介護を支援する介護施設
・定額の基本料金に、食費や宿泊費などをプラスした額が、月々の利用料となる
・ご本人やご家族の状態や生活スタイルに合わせてスケジュールを組めることがメリット



「小規模多機能」という名前だけでも覚えていただければ
嬉しいです!
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