『鬼滅の刃』でわかる!90代の生まれた時代【1920年〜1930年ごろ】

【鬼滅の刃でわかる】90代の生まれた時代【1920~1930年ごろ】

突然ですが、ご両親とか、おじいちゃんおばあちゃんの生まれたとき、どんな時代でどんな娯楽があって…とか、思いつくでしょうか?
時代を遡れば遡るほど想像つかなくなるんじゃないかと思います。
大正生まれの方も、まだまだおられますし。

そこで今回から実写やアニメの映画を参考にしまして、お年寄りが生まれた頃はどんな時代だったのかを解説してみます。

具体的に言うと、現在70代から90代の方が生まれた頃。
1920年代から1950年代終わりまで。

3つの作品を題材に、具体的にシーンを挙げながら説明していきます。

昔のことを身近に感じていただいたりとか、お年寄りとの会話のタネに使っていただければと思います。

目次

時代背景

このころは、現在90代の方が生まれた時代です。

1926年が、大正15年から改元して昭和元年になりますので、現在96、7歳より上の方は大正生まれ、ということになります。

ちよっくら時代背景を話してみますと。大正時代っていうのは割とのんびりした雰囲気がありまして。
明治時代に外国との戦争に勝ってだいぶ自信がついたのと、第一次世界大戦は本格的には参加せずにお金儲けに成功します。

そのおかげで景気がよくなって、庶民にも娯楽が広まった時代なんですね。
教科書でよく見る「お札を燃やして足元を照らす成金」は、このころのお金持ちを風刺した絵です。

ところが、昭和に入ってすぐ「世界恐慌」と言う、大不景気に巻き込まれました。
軍隊が政治家を暗殺したりとか、領土問題で外国と揉めたりとか、徐々に物騒な雰囲気になっていく、そんな年代になります。

そんな大正時代。
90代の方たちが生まれた頃を想像するのにぴったりな作品、それは『鬼滅の刃』です。

実際には、少しだけ前の時代のお話なんですが、参考になる情報がたくさん描かれております。

アニメ序盤で、浅草の街が舞台になります。
提灯や幟が賑やかな、仲見世のシーンにも、この時代の特色が描かれています。

服装

基本的には和服が多いですが、男性で言うと、フェルトのハットや、ハンチングといった、帽子を合わせたファッションが多いですね。

女性で言うと、浅草のシーンでは見つけられませんでしたが、若い女性が袴にブーツやリボンを合わせたりとか。

男女ともに和洋折衷の格好が多いのが特徴でしょうか。

もちろん、最新の洋装でばっちりキメた若者もいまして、「モガ、モボ」と呼ばれました。
「モダンガールとモダンボーイ」の略です。
何かにつけて名前を省略する文化も、すでにあったということです(笑)

街並み

いろんなシーンに、「凌雲閣」という塔が映り込んでいます。
この塔は、12階建て、高さ52メートルで展望のために作られた、当時の観光スポットです。
「浅草十二階」と言う愛称で親しまれました。

驚くことに、内部にはエレベーターを備えていました(笑)

この塔はキホン、レンガでできているんですが、他にも洋風の建築物がたくさん映っています。
凌雲閣はじめその多くは、1923年の関東大震災で倒壊してしまうんですが、レンガ作りにガス灯の光っていうのが、当時の都会の風景だったんですね。

交通手段

劇場版では列車…蒸気機関車が舞台になります。

東京から神戸まで鉄道が開通したのは、1889年、まだ明治の頃です。
そこから、蒸気機関車は「陵蒸気」っていう愛称で庶民の交通手段として発展していきます。
ちなみに、先ほどの浅草では、電力が普及しているので、路面電車が走っているのが確認できます!

あとは、自動車も、このころから普及し始めています。
大正時代の終わりには「交通事故」が流行語にもなっているくらいです。

バスやタクシーも運行していて、「円タク」っていう、一律料金で走るタクシーも、この頃登場しました。

貨幣価値

ところで、この頃の一円って、今で言ういくらくらい?って話なんですが。

当時のお金の価値を、今の金額にするのは、結構難しいことなんですけども、今回はいろんな基準で出した結果の間をとって、昭和元年の1円=令和の2000円として計算するとこんな感じです。

昭和元年令和
公務員初任給75円150000円
白米10キロ3円20銭6400円
ビール大瓶42銭840円
コーヒー10銭200円
ガソリン1ℓ18銭360円
牛乳1本8銭160円
アイスクリーム1個20銭400円
映画館入場料30銭600円
新聞代1ケ月1円2000円
タクシー初乗り60銭1200円

一律料金にしても、タクシーはなかなか庶民には厳しそうですね。

劇中では、ラスボス無惨様が青年実業家に化けて、家族でタクシー…か運転手付きの自家用車を利用していましたが、だいぶお稼ぎになっていたようですね!

ちなみに、鉄道料金も調べてみたんですが、一番安い3等客車で、上野〜浦和間がおよそ8600円と出ました。
交通機関はまだまだお高級な感じですけど、それ以外は今とそんなに変わらないのが意外ですね。

娯楽

景気が良いので庶民にも娯楽が広まりました。

大人に人気なのは、カフェと映画。
映画といっても「活動写真」っていう、無声映画。
音がない代わりに、解説役の人が色々ナレーションしてくれました。

先ほど話に出てきた、浅草の歓楽街。
炭治郎が「街はこんなに発展しているのか!」って驚いてるところですけど、このあたりは昔「浅草六区」と呼ばれた地域でして、映画館とか芝居の劇場とかオペラ座なんかが建ち並んでいたんです。

関西ではこの頃、宝塚歌劇団が「一圓あれば一日遊べる」と人気を博していました。
劇の指定席、温泉施設の入場料、カレーライスが各30銭で楽しめる、総合娯楽施設だったんですね。
今とはまた違う雰囲気だったでしょうね!

当時の子供の遊びを調べてみたんですが、ビー玉、おはじき、紙芝居、などなど、今でもあるものが多いですね。
トランプも一般的だったようです。

ちなみにこの時代、もうすでに漫画があります。
「のらくろ」っていう、犬のキャラクターが大ヒットしました。
主人公「のらくろ」が軍隊に入って、何かとドジをやらかしながらも出世していくストーリーです。
話の舞台が「軍隊」っていうところが、時代を感じさせますね。

ラジオ放送も、この頃スタートします。
落語とか、大学野球とか、ラジオドラマなんかが人気コンテンツだったみたいです。
子供向けの番組も放送されていて、歌や音楽がメインコンテンツだったようです。
童謡の『赤とんぼ』が作曲されたのがこの頃です。

このころ出てきたメディアとして、「レコード」というのも挙げられます。
「カチューシャの歌」というのが流行ったり、それを歌った女優の松井須磨子さんという方も人気になったりします。

「流行歌とスターが生まれた時代」と言ってもいいかと思います。

まとめ

今回は「鬼滅の刃」を参考にしまして、1920~1930年くらい「大正の終わりから昭和の初めくらいの時代」について解説してみました。

大正時代と聞くと、すごく昔のことのように聞こえますが、今に通ずる文化があったりですとか、興味深いものが沢山あったのではないかと思います。

個人的に一番ビックリしたのは「エレベーター」があったということでした!

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