はじめに
「介護の夜勤って儲かるの?」「身体の調子は狂わない?」
よく耳にする疑問ですが、働き方や生活パターンをうまく組み合わせれば、
体調を崩すことなく収入アップにつながったり、趣味や副業と両立する事もできます。
今回は、メリット・デメリットを踏まえた上で、介護夜勤でしっかり稼ぐための方法を紹介します。
10年間で色々な働き方を経験した結果、夜勤メインの働き方に落ち着いた僕の意見になりますので、
介護夜勤をやろうか迷っている人にゼヒ参考にしてもらいたいです。
プライベートの時間を確保したい方も必見です!
介護夜勤の種類
一口に介護夜勤といっても、
1)2交代制か3交代制か
2)正規職員か非正規職員か
によって収入や働き方が大きく変わってきます。
まずはそれぞれの違いについて理解してみましょう。
2交代制と3交代制
介護施設のシフトの組み方は、2交代制と3交代制に分類され、以下のようなパターンが一般的です。
2交代制
●日勤 09:00〜18:00
●夜勤 16:00〜10:00
3交代制
●早番 07:00〜16:00
●遅番 14:00〜22:00
●夜勤 22:00〜07:00
2021年の「介護施設夜勤実態調査」によると、86.0%の施設が2交代制夜勤を導入しています。
正規と非正規
同じく「介護施設夜勤実態調査」によると、介護夜勤に従事する職員は
正規職員が80.2%、非正規職員が19.8パーセントとなっています。
正規職員の場合、夜勤に入る頻度は月に4〜5回程度が多いと言われています。
週に、日勤3回夜勤1回といったイメージ。
また、「夜勤ができること」が正規採用の条件であることは少なくないです。
非正規職員で夜勤に従事する場合、勤務パターンは多岐に渡りますが、
「夜勤専従」という選択肢があるのが特徴です。
これは、文字通り夜勤の時間帯のみの勤務の働き方で、求人募集もよく見かけますね。
「正規で夜勤専従」という求人は、なかなか無いと思います。
夜勤手当の仕組みと注意点
「介護夜勤は稼げる」と言われる最大の理由は、夜勤手当の存在にあります。
ですが、実際に介護夜勤に従事している人によっては、
「思ったほど稼げていない」「日勤のみの職員と、さほど変わらない」
という意見もあると思います。
この章では、その原因や注意点などを解説していきます。
実際に介護夜勤で働くことを検討している人は必見です!
夜勤手当とは
夜勤手当とは、文字通り夜間帯で働く人に対する「ねぎらい」を形にしたような賃金です。
前述の「介護施設夜勤実態調査」によると、
2交代制の夜勤手当の平均は、
正規職員で5,976円、非正規職員で6,454円となっております。
注意が必要なのは、施設や雇用形態でのばらつきが非常に大きい事です。
例えば、
「2交代制、非正規で小規模多機能」の最高額は15,750円と、全体でも最高額。
対して
「2交代制、正規で老健」の最低額は4,300円となっています。
何故、ここまでの差がついてしまうのでしょうか?
夜勤手当の注意点
結論から言うと、夜勤手当は「会社の任意で設けられている」ものです。
額から支給方法に至るまで、会社によってバラバラなので差が生じる、というわけです。
極端な話、無しでも法律上問題はありません。
一概に夜勤手当といっても、
「一律額」、「一律額+深夜割増額」、「基本時給×深夜割増率」
など、算出方法は施設によって変わってくる、という事です。
夜勤1勤務あたりの賃金(日給)を、夜勤手当として支給する場合もあります。
「夜勤手当で収入アップ!」
と安直に考えてしまうのは危険かもしれませんね。
介護夜勤で稼ぎたい人にオススメの働き方
ここまで、介護夜勤と夜勤手当について解説してきました。
それを踏まえて、介護夜勤でしっかり稼ぐのに最適な働き方を考えてみましょう。
介護夜勤歴10年の僕がオススメするのは、『夜勤専従』です。
理由をいくつか挙げていきましょう。
夜勤専従のメリット①:生活リズムが一定
夜勤で働く上で一番心配なリスクは、健康への影響ではないでしょうか。
特に、日勤と夜勤とが不規則に入れ替わる場合、睡眠時間が不規則になりがちです。
結果、睡眠障害になってしまうリスクがあります。
睡眠障害になると、寝つきが悪くなる、眠りが浅くなる、充分な睡眠時間を取れなくなる、
などの症状が現れます。
夜勤をしながら、少しでも睡眠の質を維持する最善の方法は、
「夜勤専従で、生活リズムを一定に保つ」
事であると考えます。
人によっては、なかなか思い切った選択に感じるかもしれませんが、
パターン化することで食事や睡眠、運動の時間などをしっかり確保しやすくなります。
注意点は、主な睡眠の時間帯が明るい日中になる事です。
「日光や生活音、外の騒がしさなどが気になって眠れない!」
とならないため、睡眠の質を上げる対策は必要でしょう。
個人的には、
夜勤明けといえど、寝る前の暴飲暴食は控える
軽い運動を済ませ、ストレッチで身体をほぐしてから寝る
など工夫しています。
夜勤専従のメリット②:少ない勤務でしっかり稼げる
2交代制の場合、夜勤明けの翌日は休みでシフトを組まれる場合が多いです。
通常の休みも併せると、次の勤務まで丸2日以上時間が空く事になります。
そのため、仮眠や休憩をうまく取って体調管理がしっかりしていれば、
毎週まとまったプライベート時間を作ることができる、というわけです。
前述の通り、夜勤手当の額は施設ごとにばらつきがあるものの、
日勤のみの勤務に比べて給料が高い傾向にあるのは間違いないです。
少ない勤務日数でしっかり稼げる、というのは夜勤専従の大きなメリットと言えるでしょう。
また、夜勤専従は求人数が多いのもメリットです。
夜間帯で働ける人材は限られていますし、施設としては夜勤者を確保できないとシフトが組めません。
夜勤専従で働ける職員は、施設側としても貴重な存在なのです。
注意点としては、夜勤専従はパート、アルバイトの求人がほとんどです。
社会保険や福利厚生など、条件面はきちんとチェックする必要があるでしょう。
夜勤専従のメリット③:日中の時間を自由に使える
夜勤専従で働くと、ほとんどの人が働いている日中の時間が休みになります。
慣れるまでは大変ですが、うまく活用すれば大きなメリットになります。
僕が実際に感じた事をいくつか挙げてみます。
●混雑を避けられる
通勤ラッシュや商業施設など、混雑する時間帯を避けて行動することができます。
●銀行や役所の手続きを済ませられる
わざわざ休みを取る必要がなくなります。
●副業や趣味の時間に充てられる
アウトドアなど、明るい時間帯に向いている趣味に勤しむことができます。
僕は、退勤後カフェに寄って読書をしたり書き物をすることが多いです。
(この記事も夜勤明けに書いています。)
デメリットとしては、家族や友人との自由時間が合わなくなってしまうことでしょうか…。
コロナ禍で直接人と会う機会が減っているとはいえ、これをデメリットに挙げる人は少なくないです。
家族とすれ違いになってしまって心苦しい、という意見を聞いたこともあります。
自分の時間だけでなく、他人と共有する時間をいかに確保できるか、
ということも視野に入れて夜勤専従を選ぶのが良いでしょう。
おわりに
今回は、「介護夜勤でしっかり稼ぎたい」そんな人には夜勤専従がオススメ、というお話でした。
僕も現在、それに近い働き方をしているのですが、
「マイペースに働けて、自分の時間もしっかり取れる」というところに魅力を感じています。
体調管理には気を遣いますが…
俺らもいい歳だしねぇ。
パートでの募集がほとんどになるものの、募集自体はたくさん出ているかと思いますので、
興味のある方は探してみてはいかがでしょうか。
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