「介護はユルい」は本当か
去る2022年の終わり、Twitter上では「介護職の金髪どう思う?」という議論が盛んにされておりました。
たくさんの方が、割と本音に近いような意見を述べていて興味深かったので、
・実際どこまでがセーフか
・メジャーな否定意見、肯定意見
を軸に、なんとなく(重要)まとめてみました!
派手な格好が好きな方にも、そうでない方にも面白い内容になってるんじゃないかと思います!
最終的には、介護の未来を語り出します。
どうしたらそうなる?
どこまでがセーフ?
ツイートを見ていると、「〇〇はセーフだけど、▲▲はアウト!」みたいにハッキリ言及しているものは少ない印象でした。
「▲▲」に該当する人を怒らせてしまうかもしれないし、ぶっちゃけ実際に見てみないとわからないですしね。
それでも勇気を放り絞って作成した分布図がこちら!
左から解説していきましょう。
◎=満場一致で許容できるもの
①地味な髪色
こちらをダメ!とする意見は少なかったですし、実際にも怒られることはほぼ無いでしょう。
ただ、「地味目の茶」とか「落ち着いたヘアカラー」とかって、人によりけりですよね…。
ここではヘアカラーのトーンチャートでいう4〜6くらいを想定しました。
△=意見が分かれるもの
①明るい髪色
トーンチャートでいう7〜9くらい(ブリーチしてないけど、まぁ染めてんな)になると、
意見が分かれる印象でした。
性別に言及したツイートは多くはなかったのですが、
男性で明るい髪色だと「社会人として〜」と言われてしまうでしょうね。
実際の介護施設では、このくらいの髪色の女性職員さんはフツーにいるかと思います。
(どう思われているかは別)
②インナーカラー(イヤリングカラー)
今やメジャーな存在となった感のあるインナーカラーですが、否定派の意見もちょいちょい見かけました。
看護師さんや保育士さんでも見かけますし、色や見せ方がポイントなのかな?と思います。
「オシャレもできるし、いざとなったら隠せる」
はインナーカラーの長所のひとつですし、見せ方を工夫すればひんしゅくを買うことは少ないと思います。
◎よりの△って感じでしょうか。
③ヒゲ
男性のヒゲに関しては、激しく意見が分かれる印象でした。
(こちらも、「社会人として〜」って言われますよね)
「マスクで見えないんだし、いいんじゃない?」
という女性の意見もあったのですが、正直ヒゲ嫌いな人は本当に嫌いだと思うので笑
ヒゲはリスク大ですね。
(筆者は生やしてます、異性からすこぶる評判悪いです)
×=否定意見が多くを占めるもの
①ド金パ
金髪ないし、ブリーチしたり派手髪にしてる方!
ゴメン…怒らないでマァ聞いてくれ。
ここでいう「ド金パ」とは、「お手入れを怠って清潔感のない派手髪」だと思うのです。
(もちろん例外はあると思いますが…)
「そもそも金髪は日本人に似合わない」という説もありますが…
金髪の悪いイメージとは、
清潔感+本人に似合っているか+トータルの印象(立ち居振る舞いを含む)
など、複数の要素が合わさって醸成されたものだと思っています。
身だしなみに気を遣っている人の派手髪って、そこまで印象悪くないんじゃないか?
という疑問符だけ置いておいて、次行きます。
②ピアスなどのアクセサリー類
こちらは、印象とかだけではなく物理的なリスクが指摘されていました。
「介助の際に利用者さんに引っかかったら…」
「ピアスのキャッチを落としてしまって、それを誤飲してしまったら…」
と言った感じで、利用者さんにも自分にも危険というわけですね。
(もとろん見た目の印象を指摘する意見もありました)
否定派と肯定派、それぞれの意見
続いて、介護職が派手な格好をすることに対しての意見をまとめてみましょう。
「ピアスは論外!」という意見は大多数を占めていそうなので、
ここでの「派手な格好」とは、主に明るい髪色、派手な髪色、服装やメイクを想定しています。
否定派
否定的な意見で代表的なものは、「お年寄りがひくような格好はすべきではない」というものですね。
先日レビューした書籍、『マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界』のなかでも
「金髪の男性職員が利用者に介護を拒否されてしまう」というエピソードが紹介されていました。
また、意外な落とし穴かもしれませんが、利用者家族は職員さんのことを結構”みて”います。
じぞうは介護職になる前は利用者家族の立場だったね。
職員さんの服装や態度で、「ウチの婆さん大丈夫!?」
と不安になることがありました。
こうしたリスクをなくす為の手っ取り早い方法が、
いわゆる「社会人として最低限の身だしなみ」というわけなんでしょうねぇ。
「清潔感」と言い換えても良さげですが、この言葉に関しては後で考えてみましょう。
肯定(許容)派
肯定的な意見としては、
「ただでさえ人手不足の介護業界に、若い人が入って来てくれなくなるんじゃ…」
と言ったものが散見されました。
「服装の規定を緩くすること」と「働き手が増えるか否か」も、後で触れます。
少数派ですが
「介護の仕事をちゃんとやっていれば良くない?」といった意見もありましたね。
黒柳徹子さんのお話というのは、
「ユニセフ大使として貧しい子どもたちに会いに行くのに、いつもの黒柳徹子の格好はどうなの?!」
という旨の問いに対しての答えとのことです。
加藤茶さんの妻、綾菜さんにも同じようなエピソードがあるそうです。
個人的には、こういう考えは好きです。
次項では、これらの意見に対しての批評を行っていきます!
それぞれの意見に対しての批評
利用者や家族からの印象
「派手な髪色にしていったら利用者さんから褒められた。」
「金髪の職員が利用者さんから外国人と間違われた(実話です)。」
などなど、ポジティブ/ほっこりエピソードを目にすると、
「アレ?派手にしててもあんがい大丈夫なんじゃん?」
と思ってしまいがちなのではないでしょうか?(違ったらごめん)
ですが、そもそもネガティブな反応はツイートされづらいですよね。
表面上は大丈夫でも、知らず知らず敬遠されていた。
なんてことがあるかも知れません。
若い人がこなくなる問題
服装の規定をゆるくすると働き手が増えるか、という事なのですが…
まずは採用する会社の立場に立ってみる必要があるかと思います。
採用側としては、どうしても派手な外見の人は敬遠しがちです。
「落ち着いた外見の人のほうが、真面目に長く働いてくれる可能性が高い。」
というイメージが覆らない限り、
「金髪派手髪OK!」という会社は増えない気がします。
個人的には、中身で憧れられる介護業界を目指すほうが良いのでは?と思います。
「清潔感」について
否定的な意見のなかで頻繁に使われる「社会人として最低限の身だしなみ」のことを、
「清潔感」という言葉で言い換えました。
これ、派手な外見の人のみに求められている訳ではないと思います。
ボサボサの黒髪より、お手入れされた派手髪は清潔感で勝る。
なんてケースは、しばしばみられます。
肯定派の人たちのプロフィールや投稿をみるに、身だしなみに気を遣っている人が多い印象だったのも、
なんだか示唆的でした。
「清潔感」は、すべての介護職が考えるべきかもですねぇ。
そういった意味合いで、介護はもっとオシャレになるべきだと
思います。
外見と仕事の質は関係ない
正しいです。
正しいんですが、相手にどう思われるかは別の問題です。
めちゃんこ優秀な、青髪でピアス大盛りの介護職がいたとして、
おじいちゃんに「こわっ!幽霊?いや呪霊か?!」
とか思われたら、自慢のスキルを役立てる機会すらありません。
おじいちゃん『呪術廻戦』読んでんのかよ…
例えがいささか極端ではありますが…
やはり「相手からどう見えているか」は、介護職にとっては重要な要素でしょう。
結論と所感
派手な髪色を許容している施設は多いが、リスクあり
利用者や家族に敬遠されては、介護業務もままならなくなってしまうかも知れません。
リスクを重々理解してからオシャレしましょう。
ピアスやアクセサリーは、事故の原因になりうる
物理的に危ないですから、やはり仕事中は外すべきでしょう。
清潔感(最低限の身だしなみ)は、すべての介護職が考えるべき
派手な外見が好きな人は特に。
ホテルの女性従業員にお団子ヘアが多いのは、
「誰からも不快に思われないから」
だそうですよ。
というわけで、今回は身だしなみについてつらつら書いてまいりました。
「この記事の筆者、金髪に否定的だな!呪いとして祓うぞ。」
と思われるかも知れませんが、僕個人は派手髪許容派です。
じぞう自身が派手髪だったからね。
否定派だったら、タバコやめた途端に嫌煙派になる人みたい
だよ笑
う、裏切り者にならないように気をつけて書きました…
ここからは所感というか、ぼんやり考えたことになるんですが…
あまり外見に対する縛りがキツくなると、外国の人が働きづらくなるんじゃないか?
という懸念があります。
見た目や髪色だけでなく、着飾る文化も異なる人たちを、
介護業界は今後たくさん受け入れていくことになると思います。
話が明後日の方角にゆきそうなので、この話はこの辺で…
先ほども書きましたが、介護業界はもっとオシャレになるべきだと思います。
内面も外見も、施設も職員も、かっこいい介護になることを祈りつつ、
今回は筆を置こうと思います。
ではでは。
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