はじめに
介護福祉士筆記試験には、たくさんの「病名」が登場します。
今回は、そのなかから「統合失調症」をピックアップして
・病気の概要
・出題ポイント
・過去問
の解説をしていきます。

病名のなかでは出題頻度はかなり高いです!
では、早速はじめましょう♪
統合失調症の概要と出題ポイント
統合失調症を一言で説明すると、
現実と非現実の区別がつきにくくなってしまう精神障害
といった感じの病気です。
症状
統合失調症には、大きく分けて「陽性症状」「陰性症状」ふたつの症状のカテゴリがあります。
イメージとしては、
陽性症状→健康状態に加えて現れる系の症状
陰性症状→健康状態から失われる系の症状
といった感じ。
それぞれの具体的な症状を列記すると…
陽性症状(現れる系) →妄想 幻覚 思考障害 など
陰性症状(失われる系)→無気力 感情の鈍麻 意欲の欠如 など
なるべく簡単に覚えるとしたら、先ほどの説明にプラスして、
統合失調症は…
主な症状(陽性症状)→妄想・幻覚により、現実と非現実の区別がつきにくくなる病気
みたいに、陽性症状だけ覚えておけばOKかと思います。
原因
統合失調症の原因は、
はっきりとした原因は不明だが、遺伝や脳の働きといった「個人の生まれ持った素因」が影響している
と言われます。



長いし、わかりずらい…
ここで覚えてもらいたいのが「内因性」という言葉です。
統合失調症などの精神障害には「外因性」「内因性」「心因性」3つの原因が存在します。
これらの違いや、どの病気がどれに属するのかも試験範囲となりますので、押さえておきましょう。


ということで、「外因性」が一番イメージしやすいでしょうか。
アルコールや薬物、体の病気など、「原因がはっきりしている病気→外因性」と覚えておきましょう。
先に「心因性」を説明すると、「心=ストレス」と覚えるとカンタンです。
うつ病や適応障害、パニック障害など、「人間関係や環境によるストレスが原因の病気」と覚えましょう。
さいご「内因性」ですが、「内=その人自身」と覚えてもいいのですが、それだと「心因性」とごっちゃになりそうですよね。
そこで、「外因性でも心因性でもない=外部やストレスが原因じゃない病気」みたいに覚えるのがオススメです。
統合失調症は「遺伝や脳の働き=その人が生まれ持った素因」が原因→「内因性」というわけです。
出題ポイント
統合失調症の出題ポイントをまとめると、
統合失調症は
・妄想・幻覚(陽性症状)により、現実と非現実の区別がつきにくくなる病気
・「内因性」の病気=遺伝や脳の働きなど、はっきりと原因がわからない



「内因性」「外因性」「心因性」は
どの病気がどれに当てはまるか?を問われても答えられるようにしておきたいね。
過去問解説
さいごに、統合失調症に関する過去問を2つ解いてみましょう♪


症状に関する出題ですね。
↓


正解は[2妄想]でした。
[4抑うつ気分]と迷うところです…
『最も適切』ということで、「主な症状→陽性症状→妄想・幻覚」と分かればOKな問題でした。
続いて


原因に関する問題です。
それぞれ「内因性」「外因性」「心因性」いずれに当てはまるかも答えられるとベターです!
↓


正解は[5統合失調症]でした。
さっきやったばっかりなので大丈夫ですね。
問題は[4認知症]でしょうか。
「認知症」といっても、「4大認知症」(アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症)それぞれ原因や特徴がありますし、「アルコール性認知症」もあります。
『原因はコレ!』とひとつに絞ることができないので、[4認知症]の原因は「いろいろ」としか言えないですね。



「内因性」「外因性」「心因性」
しっかり覚えておきましょう♪
おわりに
というわけで、統合失調症の解説でした。
病気のなかでも頻出な病名ですので、この機会に出題ポイントをしっかりチェックしておきましょう!
動画でも解説しています!
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